美容(健康)に良い油と悪い油
油というと「体に悪い」と思われがち。
でも油(脂質)は生命維持に必要な五大栄養素の一つです。
正しい知識のもとで適切に摂取することが大切です。
まず油(脂質)の役割は大きく分けて二つ
1・ホルモンや細胞膜をつくる
体内の油(脂質)は中性脂肪、脂肪酸、コレステロール、
リン脂質として存在。
コレステロールは細胞膜やホルモン、
リン脂質は細胞膜の材料になります。
2・脂溶性ビタミンの吸収を助ける
脂質は脂溶性ビタミン(A,D,E,K)を溶かして体内への吸収を高めます。
また多くの植物油はビタミンEの重要な供給源です。
上記のように油(脂質)は人体にとって必要不可欠ですが、
摂り過ぎると細胞や血管に蓄積され、動脈硬化につながり
高血圧症や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めてしまいます。
控えたい油(悪い油)と摂りたい油(良い油)
控えたい油
◆飽和脂肪酸
牛や豚などの動物性の脂肪に多く含まれ、常温で固形。
過剰摂取は心筋梗塞などの心血管系疾患のリスクを高めます。
現代の食生活では摂り過ぎる傾向にあります。
◆オメガ9系脂肪酸
ほとんどがオリーブオイルやこめ油などのオレイン酸です。
飽和脂肪酸と同様に体内で合成されます。
血中コレステロールを低下させますが、摂り過ぎると
肥満の原因になります。
◆オメガ6系脂肪酸
代表はリノール酸(大豆油など)を多く含む植物油全般。
体内では合成されませんが乳幼児や成長期には必要な
油ですが、摂り過ぎるとアレルギー症状や血栓が生じやすくなります。
◆トランス脂肪酸
マーガリンやクッキー、ケーキ、パンなどの市販の菓子類に
多く含まれています。
体内に入っても利用されず、そのまま細胞壁に蓄積されやすいので
動脈硬化などのリスクを高める危険があります。
摂りたい油
◆αリノレン酸
えごま油やアマニ油などに多く含まれ、体内に入ると一部が
EPAやDHAに変換されます。
血中コレステロールの低下やアレルギー症状などの緩和、
血圧低下、炎症抑制などの働きがあります。
◆EPA,DHA
αリノレン酸の一部から変換されるほか、魚介類に多く含まれます。
EPAには、中性脂肪低下や抗アレルギーなどの作用があり、DHAは
脳の健康に役立ちます。
オメガ6系とオメガ3系のバランス
食の欧米化と共に現代人はオメガ3系の摂取量が減少し、オメガ6系の
摂取量が増加傾向にあります。
理想的なバランスはオメガ6系は4,オメガ3系は1の4:1が理想とされています。
オメガ3系はサバやイワシ、サンマなどの青魚やブリ、鮭などの
魚に多く含まれています。
市販のえごま油やアマニ油は一日小さじ一杯が目安です。
ちなみに私もアマニ油を毎日小さじ一杯いただいています。
できることから、実践しましょう。